ニュータウン計画について

外国文化も取り入れている
千里ニュータウン計画というものがあります。
私は当時の千里ニュータウンを知っているわけではなかったので、今回は調べてみることにしました。
それでは、千里ニュータウンはどのような計画の元に造られたのかを紹介していきます。
まず、千里ニュータウンは、マスタープランを作ることから始まりました。
近隣施設理論というものに基づいて、鉄道や公園、道路、学校、商店といった施設を計画的に配置することを行いました。
ここが、旧市街とは全く異なる点となっており、初めて誕生する都市として、作られたニュータウンということで、計画に対しては日本の英知が集められたと同時に、欧米のニュータウン計画の事例が数多く取り入れられることになりました。
住区と地区についてですが、これは全体を北、南、中央の3つに分けてさらに幹線道路で区切り、新千里~町、~台と言って12の住区に分けて公園や近隣センターの配置を行っています。
それぞれの十九は、60から100ヘクタールとなっており、近隣住宅理論に基づいて作られているわけですが、この理論は1920年にアメリカのペリーによって体系化されたものが使われているのです。
いろんな種類
さらに、いろいろな人が調和したコミュニティの形成ができるようにということで、戸建住宅、集合住宅、そして社宅といった、様々な種類の住宅が用意されました。
住区の中心には集合住宅を配置して、その周りには戸建住宅が配置されました。
これによって、都市景観を演出することに成功していることに加え、よりたくさんの住人が短い時間で主要な施設にアクセスできるような工夫がされているというわけです。
千里ニュータウンは、全体面積が1160ヘクタールあるのですが、このうちの住宅割合は42%と実は半分もなく、戸建住宅や集合住宅はほとんど同じ面積となっています。
残りのスペースは公園、緑地に加えて、道路や学校施設などになるわけですが、そのうち公園や緑地の面積はなんと21%もあるのです。
普通は、少しでも多くの人を呼ぶことを考えるはずですし、なかなか緑をキープすることを考えないと思われますが、千里ニュータウンは、環境を守ることをしっかりと考えて、周辺を緑地で囲むようにしているのです。
大型マンションが建つことでファミリー層も増え、ニュータウンは若返りを図っています。しかし問題点もあり、その一つが待機児童です。
急激に増えた人口により最初の頃は保育園・保育士の数が足りていませんでした。
現在も完全に解消されたわけではありませんが、吹田市の様々な活動により、待機児童は解消傾向にあるのです。
特徴は緑の豊かさ
実は、この緑の多さは、他の時期に誕生したニュータウンと比べてみても、とても際だった特徴となっているのです。
さらに、近隣住民の安全を守ることを考えたうえで、歩行者とお車との動線は極力分離というかたちになっているのです。
こうした様々な変化が、千里ニュータウンでは起こっているのですが、これがすべての基礎になっているということですね。